「あー、これなんか好きな人に渡して、交換できればカップル成立みたいなジンクス的なのがあるんだって。
後夜祭でその鈴交換もやるらしいよ」
「へぇー、そうなんだ」
鈴にそんな意味があるとは知らなかった。
テツと交換できるかな。
あんまこういうの興味ないんだよね、テツ。
「あ、青が足りない」と未来は看板のペンキを取りに立ち上がって、あたしの手に肩を置いてニヤリと笑った。
「ちなみにだけど、元からカップルの人達は交換して愛を確かめ合うらしいよー?」
「そ、そんなのあたしには関係ないし!」
「あ、もしや愛を確かめるまでもないってか?」
「うっさい!早くペンキ取ってきなよ!」
シッシと猫を追い払うように未来を追い払う。
未来はニヤニヤ笑ってあたしの顔を見ると、ペンキを取りに行った。
未来の言ってることは半分当たってるけど、半分違う。
最近テツが有名になってあたしに突き刺さる視線を感じる度に、自信がなくなる。
あたしがテツの彼女でいいのかな。
あたしなんかがテツの隣を歩いていいのかなって。
テツにはあたしよりももっと相応しい人がいて、それをあたしが隣にいることで邪魔してるんじゃないかとか色々と考えてしまう。
そんなわけない………はずなのに。



