それから着々と準備をしていると、文化祭実行委員のクラスメイトが駆け足で教室に入ってきた。
「クラス分のうちわもらってきたよー!」
「きたきたー!」
「お前、誰かにやるんだろ?」
「やんねーし、つかやる奴いねー」
各々何か言いながらうちわをもらっていく。
「はい、これ澪と未来の分ね!」
「ありがと!」
「わざわざありがとね」
比較的仲のいい実行委員のクラスメイトがあたし達の分を持ってきてくれた。
うちわは夏らしくビビッドな濃いピンク。
持つところの端にはピンクの鈴がついている。
ふと男子が持ってる鈴を見ると男子は水色だった。
そういえばさっき男子が誰かにやるだかやらないだかの話してたような。
「ねぇ、未来。この鈴って何か知ってる?」
ついた鈴をまじまじと見つめながら未来に聞くと、未来が手を休めて一瞬だけうちわの鈴を見たのが視界に入った。



