玲斗ばっかり余裕みたいで、何故か無性に腹が立って来た。 「 …っ、覚えてろよ玲斗!そこのチョコはくれてやる!」 「 え、俺宛じゃないのに…?あ、意外と美味そ。いただきま〜す!」 言葉の暴力を投げ捨てて、ダッシュで教室を後にした。 顔が少しだけ熱を持っている。 鼓動がまだ収まらないなんて事、絶対に認めたくなかった。 …可愛い、って何だよ。 ドキドキとイライラがこんがらがって、意味分かんなくなって、もう走るしかなかった。 …こんなはずじゃなかったのに!