何をするかと思えば隼人くんからパっ!同時に離れ、あたしに駆け寄ってくる双子。
「こいつのどこが可愛いんだよ!?百歩譲ってもそれはねえわ」
「まー千歩譲って女って認めてあげようかなあーってとこだな」
あたしの右肩に翼の手が左肩に空の手がポンっと乗せられ哀れんだ瞳でウンウンうなづかれる。うんうんじゃねえよ。しめるぞいい加減。
「可愛いとかはあたしも同意出来ないけども、でも猿では無いよ!しっかりした人間だよ!ついでに言えばれっきとした女だし!」
ついつい勢いで自分の胸をグワシ!!両手で掴んでアピールしてしまう。その瞬間――――。
『――――っ!!!!』
ここに居た男達の表情が一変した。
隼人くんは驚いたようにササっ、顔を背け、優に至っては目を見開いた後ぶわわっ、顔を真っ赤にさせた。かと思えば双子に至っては全く同時に「わっ!!」顔を両手で押さえ。
『可哀想に、何て小さい胸だ』
言うでは無いか。ごめん、あたしも掴んでびっくりした。
「お姉さん知ってる?豆乳飲むと大きくなるらしいよ」
「…もう沢山飲んだよ高校時代」
「そ、そうか。そしたら誰か男に揉んでもらえよ。でかくなるらしいぞ」
「揉んでもらう相手もいないよ」
『どんまい!』
ペシ、自分の額を叩き嘲笑う双子が可哀想に可哀想にと笑ってる。今回ばかりは言い返せないぜ。
