部屋の前まで行きインターホンをピンポンピンポンピンポンとしつこいくらい翼が押すと中からさっきの銀髪が顔を出した。緩くかかったパーマを指先でいじっている。
「押しすぎ押しすぎ。来るの遅すぎじゃねえか?今まで何やってたんだよー。まさかお姉さんと楽しいひと時でも過ごしにいってたんじゃねーだろうな?」
「あほかてめぇは!!俺は殺されかけてたんだよ!こんな女頼まれてもこっちから願い下げだ!」
あたしも願い下げだ。銀髪の横をすり抜けて中に入っていってしまった翼を睨んでみるがもうあたしに振り返る事は無かった。
銀髪も銀髪でまた翼が中に入ったのを振り返り確認し、それからとあたしに視線を滑らせる。
「とりあえず どーぞ?」
ドアをひいて中に促す銀髪。あたしは戸惑いながらも男の顔をジー探るように確認しある事に気がついた。あれ?この顔。
「もしかして翼と双子なの??顔がそっくりだけど」
翼と顔立ちがほとんど一緒。違うのはパっと見髪色くらいだ。
「ん?ああ、そうそう。翼は俺の双子の弟なんだわ。迷惑かけたみたいで悪かったねえ」
翼と顔はそっくりなのに全然出来が違うように思う。挨拶がしっかり出来る双子の兄貴ってわけか。双子ならこの兄貴の優しさをもう少し弟ももらえばよかったと思う。
ふーん、なるほど。頭を振るあたしの前で双子の兄貴がそっと片手をドアへと着いてあたしに顔を近づけた。翼と似た顔だと思っていたが妖艶さは兄貴の方が勝るらしい。口角を持ち上げれば視線を逸らせなくなる。
