「…こーいうの今日で終わりな」


長い間口づけを交わしたあと
俺は絵里香の頭を撫でて言う。


「…え?」

「…好きな子ができたんだ」


俺は嘘をつく。


「え!?うそ!どんな子!紹介してよ!」


絵里香が目を輝かせて聞いてくる。

その絵里香の反応に心は簡単に傷つく。
俺のことなんてなんとも思っていないって思い知らされる。

「…やだよ」


そんな子いないんだから。