「そっかぁー。なんかすごいなー。やしな」


まちゃがにっこりと笑う。


「そう?」

「だって、両思いなのに付き合わなくてもいいなんて」

「別にすごくないよ。怖いだけ」


この両思いだって気持ちを
ずっと抱いていたい。

ちょっとまだ早いみたい。
元に戻るには。

いつ戻るかなんてわからない。
丈が言ってたように高校の宿泊かもしれない。

そのときまでに丈がずっと
あたしのことを好きだって保障もない。

でも、あたしは断言できるから。
丈のことがずっと好きだって。

ずっとずっと丈が好きだって。
断言できるから。それでいい。


「次の旅行的イベントだよ。きっと」


あたしがぼそっとつぶやくと


「なにそれー?」


まちゃが可笑しそうにわらってた。


「じゃあ夏休みじゃない?」

「夏休み?」

「ほら!前に学校のやつみんなで申し込んだじゃん!」

「あ!!」


思い出した行事に
ワクワクを募らせる。