「...え」

「何度も振られてるよ」

「そうだったんだ...」


自分のことを好きな人と
一緒に登校するんだ。


「昨日の帰りなんかあった?」

「ううん。神谷くんのこと言われたけど」

「俺のせいなのかなー」


神谷くんがため息をつく。


「そんな、神谷くんのせいだなんて」

「傷つけられたら言えよ。絶対奪うから」


神谷くんがあたしの頭を撫でる。


「奪われるなら言えない」

「冗談だっての」


あたしの言葉にわらう。


笑ってくれたほうがいい。
さっきみたいに真面目な表情で話す神谷くんは。
苦手だ。

どうしたらいいかわかなくなる。


「今日、帰り一緒にかえったら?」

「うん。言ってみる」