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「ねぇ、何あれ」


朝、教室に入ると光が真っ先にあたしのところに走ってくる。


「なにが?」


光のいうことがわからなくて首をかしげる。


「あれ!」


光が教室の後ろ側を指す。


「え?」


光の言葉に指をさす方向に顔を向ける。


「丈?」


そこには楽しそうに話す丈と篠原さんがいた。


「そう!」

「そうってか何をそんなに興奮してるの?」

「だってあのふたり今日一緒にきたんだよ?」

「どっかで会ったんじゃないの?」


あたしは自分の席にカバンを置く。


「気にならないの?」

「全然」


誰かと来ることぐらいあるでしょ。
会ったら一緒にあるくし。

光の言いたいことがわからない。