「これ、よろしく!」


篠原さんにプリントを渡す。


「OK!明後日からよろしくね」


篠原さんが丈に笑いかける。

篠原さんって結構かわいいよね。
神谷くん、幼馴染みなのになんで篠原さんじゃないんだろ。
絶対あたしより可愛いと思うんだけど。


「やしな帰ろう」

「うん」


丈がカバンを持ったので、あたしも丈の席に置いていたカバンを取る。


篠原さん、話したことないよな。

そう思いながら彼女をちらっと見る。


...あ。
目が合っちゃった。

手、振ったほうがいいかな?
なんて思ってると

篠原さんに目を逸らされる。
手を振る代わりに彼女に睨まれる。

...あれ。
あたしもしかして嫌われてる?