恋愛白書

「丈くんよっぽど心配なんだね」


光がおかしそうにわらう。


「そうみたい。何も無いのにね」

「まぁ、それほどやしなが好きなんだね」


まちゃがにっこり微笑む。


「片思いしてた時が嘘みたいだよね。」

「ほんと!あのとき結構丈ひどかったよ?」

「ほんとほんとー!」

「絵里香のときとかもね」

「うんうん」


すべてもうないから。
笑って話せるようになった。


「やしなちゃーん」


神谷くんがあたしを呼ぶ。


「あ、ごめん。今行く」


あたしたちも3班の席に向かう。


「やしなちゃんがいるなんて俺って運いいよな」


神谷くんがあたしの隣に座る。


「...あまりそういうことは」