「...なに?」

「開けてみてよ」

「うん」


俺の言葉にやしなが包み紙を開ける。


「...え?」


包み紙の中身を見て驚いた顔になる。


「どう、して?」

「さっき、やしな探してるときに見つけた。運河でみてるやつに似てるから好きかなって」

「うん、こんな感じ好き」

「よかった」


やしなの言葉に心底嬉しくなる。

よっぽど好きだと思うんだ。


「でも、なんで?」

「たまたま見つけただけだよ」


そういって俺は歩き出す。