「...ごめん」


俺はやしなの前にいって頭を下げる。


「...丈くん?」


やしなが不思議そうな顔をする。


「...無神経でごめん」

「...丈くん」

「俺のこと嫌いにならないで。あとこれ...」


ポケットから包み紙を出す。


「え?」


きょとんとした顔のやしな。


「あげる」

「...なに?」


やしなが首をかしげる。


「いいからもらって」


俺はやしなの手の平に無理やり包み紙を渡す。


どうしても渡さないと
もう二度と渡せない気がしたんだ。

素直にならないと。
いい加減。