「絵里香(エリカ)先輩!」


部活で出た汗を拭きながら、廊下から聞こえた声にその方向を見る。


「…絵里香」


俺はふとそうつぶやく。


俺の幼なじみ。
俺の家の隣に住んでいる絵里香とは
小さい頃からよく遊んでいた。

絵里香を好きになるには
そんなに時間がかからなかった。

俺はずっと
もう何年か、なんてわからない。

ずっと絵里香が好きだ。