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「せっかく隊服久々に着てるのにさ、なんで僕達兵士舎にいるの?」


座り込んで刀に持たれながら呟く彼の言葉に、藤堂平助は「確かにな」と苦笑を浮かべる。


「土方さん、ここに来て何日目でしたっけ?」

「………覚えてねぇよ」



冷ややかに笑いながら答えを求める沖田総司に、彼の眉間に皺が寄り始める。



「皆には負傷して手当してるから会えないって言われるし、赤木って奴と近藤さんは会議をしてるから会えないって言われるし、雨ちゃんのことは無闇に聞けない。

僕達何しに来たんですかね?」


文句の止まない彼にまた土方歳三の眉間の皺が深くなる。

藤堂平助はそんな二人を見て、苦笑を浮かべるしか出来なかった。


「まぁまぁ、雨の事を兵士達が何も言ってないって事は多分無事なんだろうぜ!

流石だよなぁ!」


わざとらしく明るくそう言った藤堂平助に、更に冷ややかな笑みを返す沖田総司。


「副長!!!」


一人の隊士が、勢いよく兵士舎の中へ飛び込んでくる。