2人がいるところが遠いところに感じた。 『いつも何を見てるんだ?』 左之は初めから何の警戒心も無かった。 初めて温かい手に触れた。 あの時、左之を近くに感じた。 「やめてくれ」 左之は菊さんの肩を押して、自分から引き剥がした。 その時、ハッと我に返る。 ジッと私を見ていた視線に自分の視線を合わせる。 トシは悲しそうな目を一瞬伏せて、また開く。 「翔、香月を連れていけ」 「……え?」 「了解っす」 トシの命令の意図が分からないまま、翔に引きづられるように部屋から出た。