「明日、女王の警護に行く隊の隊長を読み上げる。

ここの守りが薄くなるのも踏まえて、何隊かは残す。

いいな?」



凛と通るその声に、空気が一変して固くなる。



カサリと紙を開く。




「まずは、近藤さんと山南さん」




その名前が出た時、ざわつき始める。




「私ですか?

てっきり土方くんが行くと思っていたのですが」



長髪の美人はその綺麗な髪を揺らして、首を捻る。




「一応香月は俺の隊だからな。

今回は俺は待機する。

その代わり、山南さんをつけるということだ。

山南さんだったら俺の代わり以上になる」




トシに太鼓判を押された敬助は、「責任重大ですね」と苦笑した。




「あとは、総司、新八、源さん、原田、山崎が行け。

その他は屯所でいつも通り仕事だ」



彼が言い終わると、隊士たちからも色んな文句と喜びが上がるけど、トシはいちいち気にしていないようだった。