君と、ゆびきり

次々と質問したい気持ちを、グッと抑え込んだ。


今は卒業式の最中だ。


とり乱しちゃいけない。


とにかく、ここに無関係な子供がいる事を誰かに知らせなきゃ。


そう思い、あたしの前に座るクラスメートに手を伸ばす。


「泣いてる場合じゃないんだよ?」


前に座る生徒に手が触れる寸前で、少女がそう言った。


その表情はとても真剣で、怒っているようにも見えた。


「え……?」


「早く、思い出して」


少女は大人のような声色でそう言うと、まるで煙に巻かれるようにその場から消え去って行ったのだった。