もし石を投げられて窓が割れるなんて事があったら、怪我をするかもしれない。


足音を忍ばせてそっと部屋から出た瞬間、夢で見たのと同じ騒音が響いた。


ガシャン!


と、窓の割れる音。


その音に弾かれるようにしてあたしは走りだした。


長い廊下を走っていると、丁度先生が部屋から出て来た。


「あら、妹尾さん体調はどう?」


そう聞いてくる先生に返事をせず、あたしはすぐに事情を説明したのだった。