君と、ゆびきり

☆☆☆

風が病院に到着したのはそれから1時間半後の事だった。


蛍光灯の光の下で見る風の顔は赤く、体はひどく震えている。


「後はあたし達に任せて。あなたたちはもう帰りなさい」


看護師さんにそう言われてもあたしは帰る気なんてなかった。


風が大丈夫だとわかるまで、家に帰ることなんでできない。


「千里……」


風が苦しげにあたしの名前を呼んだ。


「風!」


「俺は大丈夫だから」


風はそう言い、無理に笑顔を作って見せた。


その表情が痛々しくてあたしは自分の服をギュッと掴んだ。


「大丈夫だよ風、あたしが一緒にいるから」


「千里」


後ろから、玲子があたしの肩を掴んできた。