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白いビキニ着替えて戻って来ると、風が目を丸くしてあたしを見た。


「なに?」


そんなにジロジロ見られたらなんだか照れてしまう。


なにかおかしい所でもあっただろうかと、自分の姿を確認する。


「千里って、可愛かったんだ」


すこし照れていたところに風がそんな事を言うので、あたしはムッとして睨み付けた。


「なに言ってんの、あたしはずっと可愛いでしょ!?」


「あはは。そうだったっけ?」


おかしそうに笑い声をあげる風。


「でもさ、千里とはずっと一緒にいたから、見えてるものも見えてなかったかもしれないな」


「あたしの可愛さに気が付いてなかったってこと?」


「そういうこと」


それってなんだかとても複雑な気分だったけれど、まぁ、可愛いと言ってくれたからチャラだ。