君と、ゆびきり

「まじだよ。最近新しく入って来た看護師さんが可愛くて、会うたびに胸がキュンッて……」


少し頬を赤らめてそう言い始める風に、あたしの不安徐々に怒りへと変化していくのがわかった。


そして大げさにため息を吐き出して見せ、大口でパフェを食べた。


「なんだよ、人の悩みはもっと真剣に聞けよ」


「真剣に聞くだけ無駄でしょ」


「そんなに食べてると太るぞ?」


カチン!


と、来た。


こっちは本気で風の事を心配しているというのに、看護師さんが可愛いだの太るだのどうでもいいことを!


文句を言ってやろうとした時だった。


風があたしを見て柔らかくほほ笑んだ。


その笑顔に自分の言葉がスッと消えて行くのを感じる。


「千里ってすごくわかりやすい」


「はぁ?」


クスクスと笑われて、あたしはしかめっ面をした。