お隣さんは歌い手でした




「洸太先輩って呼んでよ。


 そう呼ばれるの、夢だったりするんだよな」



そ、そんな顔で言われたら呼ばない訳には……



「わ、分かりました。


 じゃあ、洸太先輩 って呼びますッ」



思わず笑顔で呼んでしまった。



一瞬、目を逸らされたが、全然気にしなかった。



「おう。じゃあ、またな」



そう言われたとき、お菓子を買ったことを思い出した。



「あっ待ってください!!」



ドアを閉めようとする先輩の手を、掴んでしまった。