「入学式なぁ……高校生になるのか……」



ついこの間まで中学校で頑張って、必死に受験勉強をしていたのに……。



気づけば合格通知表を貰い
今、家で支度をしてこれから入学式を迎えようとしているのだ



時が経つのは早いのぉ……



「って、なんやねん!ただの爺さんみたいやないか!」



うん……1人ボケツッコミって虚しい。


あ、そういえば幼馴染みのあいつも合格出来たんだよなぁ……偏差値そんな低くなかったよね?



少し失礼な事を考えながらも身だしなみを整えリビングに飾られている1つの写真を見る



「今日から高校生になるんだ、天国から見守っててな。」



そう1人で呟くと背後に迫ってきている気配に











"気づいた"


















「何か用でもあるの?」

とその向かってくる人にいい後ろを向く


「うわぁ…!って……嘘やろ、なんでいっつも気づくん?!今度こそ行けるんちゃうかーって思って、静かーにしたつもりやったのに」


「んー……驚かし方がまだまだだからじゃない?」


「うぅ〜悔し〜!!」


本当に悔しがる弟の様子を見てくすりと小さく笑う


まぁ下手なわけじゃないけどさ……多分あれが


「取り敢えずわいはもう行ってきまーす!」


弟の元気な声が耳に響いてきてはっとし、考え事をするのをやめ改めて写真をみる



そろそろ時間も迫ってきてるし……



「じゃあ、おとん僕も行ってくるね」




軽く頭をさげると家を出て学校への道をのんびりと歩いて行った







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