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糸夜side
「ッ…」
ガンッと頬を加減なく殴られた
「テメェに預けたのは、間違いだったようだ」
「ッ…」
吹き飛ばされた俺に、近づく長身の男
「それぐらいにしとけ、恭一郎」
それを制した猛さんに、盛大な舌打ちをした紺野の親父
「場所は分かったんだろッ!直ぐにでも助けに…「お前も落ち着け、敦士」ッ…っんな落ち着いてられるかッ」
冷静な猛さんにそう宥められた敦士さんは、カウンターの椅子を蹴飛ばし、床へ座り込んだ
「ッ…」
何事にも動じないと有名な紺野の親父すらも、これ程までに冷静さを欠いている
それもこれも、全ては俺の油断が招いたことだ
俺があの日あの時、美依恋から目を離さなければ…
きちんと松坂の事を話しておくべきだった…
そんな、たらればの話しをしたところで、この失態は拭えないだろう
兎に角、今はあの子の無事を祈るしかできねぇ…
「明日の夜明けだ」
紺野の親父が、静かに言い落とした
「それが良いだろうな…、、踏み込むのは明日の夜明けだ。それまで辛抱しろ」
「ッ……クソッ…」
壁を殴って店を飛び出した敦士さんを追いかけようとすれば、猛さんに呼び止められた
「今後、お前はミーコの前に現れんじゃねぇ」
「ッ…!」
今…な、んて…
「当たり前だろうが。掟を破ったのはお前だ」
「ッ……そ、れはッ…「言い訳は聞かねぇ」ッ…」
「テメェに美依恋は渡さん」
敵意剥き出しの眼でそう言い、煙草の煙を纏わせながら俺の横を通り過ぎた
「恭一郎の言った通りだ。金輪際、ミーコは勿論、この辺りにも近付くんじゃねぇぞ」
一人残された暗闇の中、脳裏に浮かぶのは美依恋の笑う笑顔
その愛らしい笑顔を、ずっと近くで見守っていたかった
どうやらそれは、叶えられそうにない
ごめんな、美依恋…
ごめん…、、
糸夜side終
糸夜side
「ッ…」
ガンッと頬を加減なく殴られた
「テメェに預けたのは、間違いだったようだ」
「ッ…」
吹き飛ばされた俺に、近づく長身の男
「それぐらいにしとけ、恭一郎」
それを制した猛さんに、盛大な舌打ちをした紺野の親父
「場所は分かったんだろッ!直ぐにでも助けに…「お前も落ち着け、敦士」ッ…っんな落ち着いてられるかッ」
冷静な猛さんにそう宥められた敦士さんは、カウンターの椅子を蹴飛ばし、床へ座り込んだ
「ッ…」
何事にも動じないと有名な紺野の親父すらも、これ程までに冷静さを欠いている
それもこれも、全ては俺の油断が招いたことだ
俺があの日あの時、美依恋から目を離さなければ…
きちんと松坂の事を話しておくべきだった…
そんな、たらればの話しをしたところで、この失態は拭えないだろう
兎に角、今はあの子の無事を祈るしかできねぇ…
「明日の夜明けだ」
紺野の親父が、静かに言い落とした
「それが良いだろうな…、、踏み込むのは明日の夜明けだ。それまで辛抱しろ」
「ッ……クソッ…」
壁を殴って店を飛び出した敦士さんを追いかけようとすれば、猛さんに呼び止められた
「今後、お前はミーコの前に現れんじゃねぇ」
「ッ…!」
今…な、んて…
「当たり前だろうが。掟を破ったのはお前だ」
「ッ……そ、れはッ…「言い訳は聞かねぇ」ッ…」
「テメェに美依恋は渡さん」
敵意剥き出しの眼でそう言い、煙草の煙を纏わせながら俺の横を通り過ぎた
「恭一郎の言った通りだ。金輪際、ミーコは勿論、この辺りにも近付くんじゃねぇぞ」
一人残された暗闇の中、脳裏に浮かぶのは美依恋の笑う笑顔
その愛らしい笑顔を、ずっと近くで見守っていたかった
どうやらそれは、叶えられそうにない
ごめんな、美依恋…
ごめん…、、
糸夜side終
