「ッ……、ッ」


「イイねぇ……その顔、ゾクゾクする」


「ッ…クッ…」


首筋へ顔を埋める黒髪……


いいえ…、、彼の名は、松坂 愛斗と言うらしいです


首筋に感じる痛みが何なのか、これだけ毎晩繰り返されれば、嫌でも知ってしまう


"キスマーク"


不敵に笑う松坂さんが、私を連れ去った日から始めた行為


内腿へ細い指を這わせる松坂さん


気持ち、悪い…


触れられている全部が、全部ぜんぶ気持ち悪い


「ねぇ……、、泣いても、止めないって分かってるよね?」


「ッ……ヒクッ」


冷たい、瞳…


初めて、この人に車に連れ去られたあの時とは違う瞳


ううん…。今は、雰囲気の全てが違う気がします


冷たい冷気を全身から放って、誰も近付けようとはしない


あの仲良さそうだった金髪にさえ、冷酷な言葉を投げつけたり、時には殴ったりもしていた


「……今夜は、どこまで耐えられるかな…?」


この人は、知っているのでしょうか…


金髪の彼が、どんなに辛い表情をしていたのか…


「ッ……ふ、ンッ」


深くなる口付け


イヤらしく太股や腰を撫でる手つき


"抱かれる"という意味を、私はもう知っています


痛く、辛く、悲しい気持ちになる行為


それでも、この人触られると、そんなことよりも先に"気持ち悪い"と感じてしまう…


糸夜さんに無理やり脚を開かされた時とは違う


鳥肌が立つような、悪寒がするような、、そんな感じ…


糸夜さんには感じなかったこの感覚は、いったい……


「フッ……やっと、最後まで出来るかな…」


「ッ…」


綺麗な顔を歪ませて、息を上がらせる松坂さん


あぁ、もう抗えない…


きっと、またあの痛い行為をされてしまうんでしょうね…、、