ふぅ……、、


教室の中に入ってしまえば、痛い視線もなくなりました


今日は始業式で、年に数回ある出席日


自由席なので、お気に入りの窓側の1番後ろの席に腰掛けた


私が通うこの高校は、指定の制服もなければ、国語や英語等のカリキュラムも存在しない


出席日数は、年にわずか10日もあれば進級もしくは卒業の単位を貰える


私にとっては2回目の始業式で、4月には名目上では高校2年生になります


「久しぶり~」なんて声があちこちで聞こえだした


式には必ず参加する事が義務ずけられているからか、クラスはあっという間に埋まっている


あの人は、見る限りここには居ない


"ミツキ"と呼ばれた、黒フードの人…


担任である小雪先生が黒板の前に立った


いち早く私を見つけた先生は、私に向かってお色気ウインクを投げてきた


それを、私は手で振り払う


………そんなに悲しい顔をされても、、


コホンと態とらしい咳払いをした先生は、クラスを見渡して、


「おはようございます
始業式である今日は、皆さんに大切なお知らせがあります
突然ですが、この本郷通信高校は、本日をもちまして隣の凛胴-リンドウ-高校と合併することになりました」


つきましては……そう続ける先生に、ボーっと話しを聞く


自分には関係のない話しだと


合併したところで、今までとそう変わらないんだろうと、どこか客観的に捉えていた私は、後に大変な自体に陥ることになるとは知らずに


それが現実になるまで、あと数時間後


小雪先生の話しを、もっとしっかり聞いておくべきだったと後悔するハメになる…