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何がどうなっているのか分からないけど、どうやらこの人達と敦士さんは知り合いだそうです


「おら、とっとと見せろ」


目の前には、また知らない人


見せろと言われても、絶対に痛いと分かっているのに、そう簡単に差し出せません…


「いや、頭振ったところで終わらねぇんだからよ……
おめぇも突っ立ってねぇで何とかしろよ…」


「俺に振らないで下さいよ、、
今は胸いっぱいなんですから」


目の前の白衣を着た男性に、何とかしろと言われた糸夜さんは謎めいた言葉を返した


私を路地から拾い上げたこの人は、糸夜さんと言うそうで、ここへ連れてこられる車内で教えてもらいました


白衣の人は、どうやらお医者様らしく、靴を履いていなかった私の足の裏を治療してくれるらしいのですが…


既に感覚がない自分の足に、良くないことが起きているんだと安易に推測されて、触れられるのが怖くて言う通りにできずにいる


勘弁してくれ、そう溜め息混じりに先生が頭を掻いた


我儘を言っているんですよね…


いけない事だと分かっているけど、痛い事はやっぱり怖いんです…