「困ったな……どうすれば、信用してもらえるのかな?」


信用なんて、、何をされても出来ません…


地面に膝を付いていても、私より目線が上にある彼から後ずさった


とっくに日は暮れているし、路地だから薄暗くて顔は見えない


「若っ、車の用意出来てます」


「大声を出すんじゃない」


「っ…すみませんっ」


やっぱり、この人も黒髪の仲間です


"若"って呼ばれたから、間違いないはず…


「吃驚したよね?ごめんね。ちゃんと話すから、暖かい所へ行こう?」


パシンッ


「ッッ……」


伸びてきた手を叩いてしまいました…


やめて……近付いて来ないで!


「奴らが嗅ぎつけたようです」


「やれやれ……ごめんね、強硬手段をとらせてもらうよ」


「ッ…!ッ……」


再び伸びてきた手をもう1度払ったのに、今度は難なく私を抱き上げた


嫌だと暴れても、びくともしない


「少しだけ我慢して。悪いようにはしないから」


頭から被せられたコートで何も見えない中、そんな事を言われても全然信用できませんッ