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部屋の周りはドタバタ


それとは逆に、私達がいる部屋は息遣いが聞こえそうな程に静かです…


金髪はさっきからずっとスマホを操作しているし、私をずっと離さなかった黒髪はここにはいない


帰れるチャンスは、今しかなさそうですよ、ね…?


周りを見渡しても使えそうな物は見当たらなくて、唯一持っていたお財布を見ると、猛さんの所で買い物をした時のレシートを見つけた


あとは、何か書くものが欲しい…


もう1度辺りを見渡してみても、この部屋にはベッドしかなくて…


仕方なく、私へ背を向けている金髪へ教えてもらおうと、背中をトントンしてみれば、


「触んじゃねぇっ」


「ッ……」


腕を払われ、その反動でよろけて近くにあった柱へ肩をぶつけてしまった


「ッ……てめぇが悪いんだろうがっ、さっさっと屋敷から出て行け」


「ッ…」


苛立った金髪に大声で怒鳴られ、出て行けと扉を開けられた


怖い……


痛い……


見ず知らずの人に敵意を向けられ、どうしようもない恐怖で開いたままの扉から走り出した