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椿side


「お疲れさまｯｽ」


「椿さん、若は一緒じゃねぇんｽか?」


門番の2人が俺へ声をかけるが、忙しいからと手で制し、何やら騒がしい屋敷へと戻った


愛斗-ｱｲﾄ-には悪いが、頭に頼んで止めてもらわねぇと…


アイツはこの松坂組の跡取りだ


愛斗の親父である松坂組の頭も、時期に引退するんだ。その後を継ぐアイツに、女は邪魔になる


組の弱味になる女はいらねぇ


だが、アイツは昔っから可愛いもんや小せぇもんが大好きでよ…


今日たまたま会った素性も知らねぇ女を、この女禁制の屋敷へ連れ込むのは流石に俺でも手に負えねぇ


「頭っ、若の事でお話しが…「悪いが、今はそれどころじゃねぇ。今夜は帰らねぇ。組のことは頼んだぞ」……頭っ…」


風のように屋敷を出て行った頭と側近である川端


頼むって…


今日は年に数回ある会合の日だろ


特に今回は今年最後のはずだが、頭が抜けて大丈夫なのかよ…?