平川さんが了承してくれたのは、本当に助かった。
考えてみれば、断られても仕方ないことなのに…
平川さんが僕の傍に来て、曲を探す。
「私…歌はあんまり得意じゃなくて…
声もあんまり出ないから、音域の広いのは無理です。」
「あ、僕もです。
歌いやすいのにしましょう…あ、これなんか、どうですか?」
「あ、それなら私でも歌えるかも…!」
僕達は、有名なデュエット曲を歌った。
平川さんが歌が得意じゃないって言ったのは、謙遜じゃなかった。
僕と同じくらいのレベルだったから、僕も気兼ねしなくて済んで、楽しく歌えた。
平川さんも明るい顔をしてたから、多分、彼女も僕と同じような気持ちだったんじゃないかなって思う。
あんなに歌のうまいあゆさんと相川の後じゃ、ひとりで歌うのはいやだよな…
きっと、平川さんもそう思ったから、デュエットしてくれたんじゃないかな?
「平川さん、どうもありがとう。」
「こちらこそ…」
「島本…俺の美穂ちゃんを勝手に使うなよ。」
「あ、ごめん…」
相川、冗談めいて言ってるけど、内心、けっこう怒ってるのかも…
やっぱりまずかったか…
「ううん、私は助かったよ。
あゆと相川さんの後じゃ…」
「もうっ!」
「えっ!?」
「俺は、『相川さん』じゃなくて『海斗』!」
「あ…ごめんなさい。」
そのやりとりを見ていると、やっぱり相川は平川さんのことをかなり気に入ってるように思える。
考えてみれば、断られても仕方ないことなのに…
平川さんが僕の傍に来て、曲を探す。
「私…歌はあんまり得意じゃなくて…
声もあんまり出ないから、音域の広いのは無理です。」
「あ、僕もです。
歌いやすいのにしましょう…あ、これなんか、どうですか?」
「あ、それなら私でも歌えるかも…!」
僕達は、有名なデュエット曲を歌った。
平川さんが歌が得意じゃないって言ったのは、謙遜じゃなかった。
僕と同じくらいのレベルだったから、僕も気兼ねしなくて済んで、楽しく歌えた。
平川さんも明るい顔をしてたから、多分、彼女も僕と同じような気持ちだったんじゃないかなって思う。
あんなに歌のうまいあゆさんと相川の後じゃ、ひとりで歌うのはいやだよな…
きっと、平川さんもそう思ったから、デュエットしてくれたんじゃないかな?
「平川さん、どうもありがとう。」
「こちらこそ…」
「島本…俺の美穂ちゃんを勝手に使うなよ。」
「あ、ごめん…」
相川、冗談めいて言ってるけど、内心、けっこう怒ってるのかも…
やっぱりまずかったか…
「ううん、私は助かったよ。
あゆと相川さんの後じゃ…」
「もうっ!」
「えっ!?」
「俺は、『相川さん』じゃなくて『海斗』!」
「あ…ごめんなさい。」
そのやりとりを見ていると、やっぱり相川は平川さんのことをかなり気に入ってるように思える。