「もしかして、好きなタイプ、他にいるの?」

「えっ!?べ、別にそういうことじゃあ…」

「じゃあ、俺と付き合ってみない?」

「えっ!?」



なんて、チャラい男だろう。
まだ出会って一時間くらいしか経ってないっていうのに、もうそんな話?



「みんな、聞いて!」

相川さんの声で、皆が話を止めて相川さんをみつめた。



「なんだよ。」

「俺、美穂ちゃんに告白しました!」



「えーっ!」

皆の声が重なった。



「もう告ったのかよ。」

「仕方ないじゃん。一目惚れなんだから…」

「うわぁ、一目惚れだって…
美穂、やったね。」

「えっ!?」

あゆに冷やかされ、私は顔が熱くなるのを感じた。



「で、返事は?
二人は付き合うの?」

「そりゃあ付き合うよ。
ね?美穂…」

「え…でも、まだ…」

「美穂、あんた、自分を変えるんでしょ?」

言い訳をしようとした私に、あゆが囁く。



「昔の彼を忘れるには、新しい恋が一番。
あんた、そのために今日来たんでしょ?」



確かにそうだ。
だから、あゆも私に声をかけてくれたんだし。
うん、そうだよね。
これは、私にとってもチャンスだよね。