君の声が、僕を呼ぶまで

「あ、雪だぁ」

ふふ、雪人先生の事、考えてたら、雪まで降ってきた。

なぁんか、良い感じ!


そう思ったとこまでは、覚えてる。

いつ気付いたかは、あまり思い出せない。


ママが、また白い顔して、華の手を握っていたのは分かった。

クリーム色じゃなくて、小さい頃から見慣れた白いカーテン。

自分が倒れて入院しちゃったんだなって、やっと気付いた。


陽ちゃんが、すごく申し訳なさそうで、泣きそうな顔して震えてたっけ。

小学校の時、体操服を汚したあの時、一緒に怒られるかもって震えてた時以来かもしれない。

約束通り、ずっと陽ちゃんは、華の騎士でいてくれたんだから、そんな顔しなくてもいいのに。


ただ、ちょっと、かなり、華も周りも油断してただけ。