華が変わったのは、別のところ。

大きくなるにつれて、「あれがしたい」「これがしたい」っていう気持ちは大きく増えていった。

そりゃそうだよね。

ママと陽ちゃんに守られて、ある意味与えられてた世界の外は、もっとずっと広くて、魅力的なものが多いんだもの。


小さい頃、ママが白い洋服を買ってくれてたのは、半分だけ子供騙しだったって知ってる。

子供心ながらに知ってたけど、知ってたから、いっぱい「仕方ないなぁ」って思ってきた。


でも、本当に「仕方ない」の?

何で、華ばっかり我慢しなきゃいけないの?


そこから、ワガママの甘えっ子になるのは、早かった気がする。

元々、素質はあったんだろうなぁ。

ママの子供騙しの裏側には、「ごめんね」って気持ちがあって、だから、あんなに高くて可愛いお洋服を買ってくれてたんだと思う。

ずる賢く、そこに滑り込むやり方は、実は昔から知ってはいたけど、使ってなかっただけ。