君の声が、僕を呼ぶまで

ママは、ふふっと笑って、

「これからは汚れてもいいように、もう一枚買っておかなきゃだね」

そう言って、華と陽ちゃんの頭をポンポンと撫でた。

「華ちゃんがお友達と遊べて、ママ嬉しい。陽太君も、これからも華と遊んであげてね」


きっと、ママは、華と同じくらい、「悲しい」って思ってたんだと思う。

「仕方ない」っては、思えなかったんだと思う。


「う、うん!」

陽ちゃんが、安心したように、大きな声で返事をする。

「具合が悪い時は、無理しちゃダメよ? それはママとのお約束」

「うん!」

華も陽ちゃんと同じくらい大きな声で返事をして、ママと指切りした。

「ママもお洗濯頑張らなくっちゃね!」


そうして、白くてひらひらふわふわのお洋服だけじゃなくて、白い体操服、泥んこになっても構わない動きやすい服、いろんな洋服が、物干しざおに並ぶようになったんだ。