君の声が、僕を呼ぶまで

そうそう、でも、ママに言いだすのに時間がかかって。

華が「怒られたらどうしよう」ってあまりにもしょんぼりしてたので、「俺も悪かったんだし、一緒に謝ってあげる」って、お家までついてきてくれた。


「華ちゃん、ソワソワしてどうしたの? 陽太君も…」

「あの、これ、体操服…汚しちゃってごめんなさい…」

玄関でおずおずと差し出すと、ママはそれを手に取って、しばらく黙って眺めていた。


「白い体操服、泥んこになったんだね」

「お、俺が、転んだから、華も一緒に転んじゃったんだ!」

怒られると思って、陽ちゃんも、少し震えてたなぁ。