「おはよーございますっ」

保健室のドアを開けて、華が元気よく挨拶をする。


「お、山崎さん、ちゃんと元気に来れたね」

「うんっ、雪人先生に会えるの、楽しみで仕方なかったもん」


華が嬉しそうにはにかむ。

そっか、華は保健室にはよくお世話になってたもんな。


なるほど、こいつの王子様って…。


「山崎さんのお母さんから聞いてるよ。冬島君、幼馴染なんだってね」

塚原先生が、よいしょと立ち上がる。


その奥に、女の子が座っていた。

俺と目が合うと、急いで視線を逸らす。