君の声が、僕を呼ぶまで

「もう、本当に分かってるのかしら」

「華は、常に、普通に学校に行く事に憧れてるから、無理もないけど。俺が出来る限り気を付けて見ておくし」

「うん、よろしくね」

「じゃ、いってきます」

俺は、ウキウキ気分で先に歩き出した華の方へ、駆け出して行った。


「ねぇねぇ、陽ちゃん、華の制服姿、どう?」

くるりとスカートを翻して腰に手を当て、グラビアアイドルのようなポーズを決めながら尋ねてくる。

「どうって…入学してから毎日見てたし」

「もぉ、陽ちゃんってば、女心を分かってないなぁ」


次は、ちっちっちっと、指を振る。

華って、昔からリアクションが大げさすぎるんだよな。

…しかも、何かいちいち、古くさい。