〔100m走に出る選手は入場門に並んで下さい〕 私の番だっ 「華音」 ふわっと大きな腕に包まれた 「一位とれよ?」 「華音、一位やなかったら許さんへんからな」 翔太はニカッと笑って拳を私に突き出した 『もち!』 翔太の拳に私も拳をぶつけて、惶に抱きついた