汚い机と私の姿を見ても、担任の先生は何も言わない。

おかしいな、担任の先生が道徳の時間にいじめはダメだと教えてくれたはずなのに。

どうして、こんな私に何もしてくれないの。

一言も声を掛けてくれないの。


みんなも、先生に教えられたはずなのに。

どうして、誰も私を助けてくれないの。


どうして。どうして。どうして。




早く、いじめが終わらないかな____________




毎日、そう願っていた。


その願いは、ある日叶った。




『今日は新しいお友達を紹介します』




担任の先生がそう言って、一人の男子を紹介した。



『転校生の××××君です。ほら、自己紹介して』


『××××です……。よろしく』



彼の名前も、思い出せない。