「なんとか言えよ、オラ!」

唯也が、相模の腹を勢いよく蹴る。

「なぁ、お前なんて価値ないんだよ。

二人が言ってたように、お前学校来ても意味なんてないんだよ。

だからさー、もう学校来るのやめてくんね?」

敏は、相模の髪を掴み、低い声でそう言ったあと、彼の頬を殴った。


「ぐっ...」


相模は痛そうに頬をおさえる。


「こんのっ...!」

相模はポケットからカッターナイフを出し、敏に切りかかろうとする。

しかし、運動神経抜群で力の強いの敏は、ナイフをひょいと避け、相模からそれを奪った。

「は?なに?ちょっと武器持ったくらいで、俺に勝てるとでも思ってんの?

つーか、俺を切ろうとするとか、マジでムカつく」