「最近は……良い肉がたくさん入荷されるなぁ……。

お嬢様も嬉しそうで、よかった」



執事さんが、ブツブツと何やら呟いている。


良い肉って………食堂に大量に並べられているあの料理に使われる肉のことだよね?



「このまま、お嬢様も満足して行かれたらよいのだが……」

と言いながら、執事さんはゴミ箱を漁り出した。

執事さんの手には、鍵が握られていた。


そうか、引き出しの鍵はあのゴミ箱の中にあったんだ!

確かに、普通は鍵がゴミ箱の中にあるなんて思わないから、良い隠し場所だ。


執事さんはその鍵を使って引き出しを開けた。

引き出しから何かノートのようなものを取り出し、執事は側にあった筆でノートに何かを書いた。

書き終えた執事は、またそのノートを引き出しの中にしまい、引き出しに鍵を掛け、鍵をゴミ箱の中に隠して、部屋から出て行った。