「決まりね!じゃあ行きましょ!」


希夏ちゃんは、私の意向なんて無視して、私と俊秀の腕を引っ張った。


「また、いらしてね」


紫織ちゃんは、ただニコニコ笑いながら、ひらひらと手を振って、私のことを見送った。


茉美……唯也……………。



その後、私達はカラオケボックスへ行った。

ほぼ希夏ちゃんのソロステージだ。


こんなところにいる場合じゃないのに。

なんで、私はこんなところにいるんだろう…………。


「これで、茉美と唯也が殺されていたら、俊秀のせいだからね」


私は、グラスの中のオレンジジュースを見つめながら、呟いた。


希夏ちゃんは歌うのに夢中で、そんな希夏ちゃんの歌声で私の声がかき消され、二人は私の呟きには気付かなかった。