食堂のテーブルには、相変わらずたくさんの料理が並べられていた。


「さあ、どうぞどうぞ!」

「あのね、紫織ちゃん。

今日は、私達料理を食べに来たわけでも、遊びに来たわけでもないの。


今日は、話があって来たの」


「話?」


紫織ちゃんが首を傾げる。


「この前……俺達は唯也を置いてこの館から出ただろ?

あの日から、唯也と連絡が取れないんだ。

何か、知っていないか?」


俊秀が、紫織ちゃんに質問した。


「唯也?知らないわ」


紫織ちゃんは、即座に首を振った。


「それにね、茉美とも連絡が取れないの。

確か、私達がここに来たあと、茉美はここに泊まりに来たんだよね?

茉美のことも、知らない?」

「知らないわ」


私の質問に対しても首を振る紫織ちゃん。