…放課後になった。

私と俊秀は、一旦自宅に帰って荷物を置き、館の前で待ち合わせした。


私は制服のままだったが、俊秀はティーシャツとジーパンという、ラフな格好に着替えていた。


「二人共…大丈夫かな」


扉の前で、私は不安になる。


「だといいけどな………」


と俊秀。


しかし、入るしかない。


「いくぞ」


俊秀の言葉に、私は頷く。

最初に俊秀が扉をゴンゴンとノックして、ゆっくりと扉を開いた。



「お邪魔します………」


私がそう言ったと同時に、慌しく階段を駆け下りる音がして、紫織ちゃんが私達の前に現れた。