そのとき。


「ちょっと、まさかアンタ達…またあの館に行くつもりなの?」


希夏ちゃんが、私達の間を割って入ってきた。


「あの館へ行ったきり、唯也と茉美が帰ってきていないの。

だから、二人を捜さなきゃ」

「ふぅん…。

ま、せいぜい頑張ってね」


そう言って、希夏ちゃんは私達の元から去っていった。

希夏ちゃんにとって、唯也と茉美のことなんかどうでもいいんだ。

所詮は、ただの使い勝手の良いしもべ…。


でも、私にとってはかけがえのない友達だ。

絶対に、二人を見つけ出してみせる。