呆れたようすで、俊秀が食堂へ唯也を迎えに行こうとすると、紫織ちゃんがそれを止めた。


「唯也のことなら心配しないでちょうだい。

あとでちゃんと、家に帰すわ」

「ああ…そう」


それから、玄関までは紫織ちゃんと執事さんが見送ってくれた。


「どうぞ、また遊びに来てください」


執事さんが言う。



「茉美、絶対に明日来てちょうだいね。
約束よ」

「うん、約束!」



茉美がそう言ったのを最後に、私達は館を出たのだった。