「どうしたの?」

茉美がたずねると、

「唯也がまだ食ってやがる。

おい、唯也。

そろそろ行くぞ」


と俊秀が唯也の腕を引っ張るが、唯也は食べることをやめない。


「おい、唯也ってば」

「………」


唯也は、無言で肉にしゃぶりついている。


「もういいじゃん、唯也は放っておいて先に行こうよ。

あとでまたここに来ればいいんだし」


私が俊秀にそう言うと、俊秀は仕方ないといった顔をして、唯也のことは諦めた。


茉美は私達のことを無視して、三人と一緒にもう紫織ちゃんの部屋に向かったようだった。