「ま、いいじゃない。

こんなお金持ちであんな豪華な食事をこんな見ず知らずの私達に振舞うくらいなんだから、きっとあのお嬢様の部屋ってのもすごいはずだよ。

ちょっと気にならない?」


茉美が、私達に言う。


「確かに、ちょっと気になるかも」

「そうだな、まあ見るくらいなら……」


「ほら、敏と希夏ちゃんももう紫織ちゃんについて行ってるよ。

私達も行こ」


茉美が指差した方向を見ると、茉美の言う通り三人はもう紫織ちゃんの部屋に向かって行っている。


「そうだね」


私がそう言って、三人について行こうとすると、


「ちょっと待って!」


と俊秀が止めた。